ジャイロプレーンとは
ジャイロプレーンは、固定翼の代わりにローター(回転翼)があり一見ヘリコプターに似ています。ヘリコプターはエンジンの力でローターを回転させ揚力を得て飛びますが、ジャイロプレーンのローターは機体が前進することにより受ける風で自由回転しており、ローターに直接動力は働いていないのです。いわゆるオートローテーション飛行を利用しており、竹トンボがゆっくり降下するのと同じ原理なのです。
ジャイロプレーンの原型となったオートジャイロは、ライト兄弟の初飛行から20年後の1923年(ヘリコプターが出来る15年前)にスペインのシェルバによって初飛行に成功。のちに1953年ロシア生まれのアメリカ人技術者イゴール・ベンセンが扱いやすい簡易構造のベンセン型ジャイログライダーを開発。2年後の1955年には、そのグライダーのマストにエンジンをつけエンジン飛行に成功。このベンセン型ジャイロプレーンは完成されたデザインで基本設計は今も変わることなく現在に引き継がれています。
離陸にあっては5~30メートル、着陸には5~0メートルの滑走が必要となります。また、ホバーリングは出来ません。ジャイロプレーンの多くは、アメリカ製で図面又はキットから作られていますが、最近は完成機の輸入が増えています。日本では現在約200機が登録されています。保有者の多くがトレーラやトラックで自宅のガレージや倉庫で保管や整備をしており、組み立てや整備は指導のもと自らが行うことが原則となっています。
ジャイロプレーンで飛ぶには?
- 房総ジャイロクラブ入会
- 操縦許可取得
- 学科講習
- ジャイログライダー教官と同乗訓練
- ジャイログライダーソロ訓練
- 機体入手
- 飛行許可申請
- エンジン機曳航訓練
- 第一段階(高度3m以下のジャンプ飛行)
- 第二段階(場周飛行)
ジャイロプレーンは現行法規上属するカテゴリーがなく、ライセンスの対象になっていません。しかし、次の3つの航空法の元に飛行が可能です。
( ジャイログライダーは法の適用外)
機体について
航空法第11条:ジャイロプレーンはキット又はプラン(図面)を元に作られる自作航空機である。そのため正式な耐空証明をとるのは難しく耐空性審査要領により飛行が認められている。操縦資格
航空法第28条:操縦者は有効な健康診断書を有しており航空法を熟知し指導員の下飛行訓練を 段階的に実施し技量認定を受ける。2座機に同乗する場合両者ともこの資格が必要。飛行場
航空法79条:ジャイロプレーンは航空機であるた離着陸にあたり有効な許可が必要である。 区域内に限られ高度制限があります。機体紹介
M機
登録番号:JE-0029
(エアコマンド532型)
全幅:1.77m
全長:3.25m
全高:2.13m
機体重量:156kg
O機
登録番号:JE-0030
(ベンセン式B8M型ライトウエイト)
全幅:1.68m
全長:3.45m
全高:1.91m
機体重量:128kg
I機
登録番号:JE-0070
(ベンセン式B8M型スペシャル)
全幅:1.68m
全長:3.45m
全高:1.91m
機体重量:140kg
M機
登録番号:JE-0074
(ベンセン式B8M型カスタム)
全幅:1.68m
全長:3.45m
全高:1.91m
機体重量:140kg
M機
登録番号:JE-0075
(エアコマンド503型)
全幅:1.71m
全長:3.25m
全高:2.18m
機体重量:138kg
K機
登録番号:JE-0212
(ドーミネーターA540)
全幅:1.90m
全長:3.24m
全高:2.59m
機体重量:172kg
O機
登録番号:JE-0117
(ベンセンB8-FEA81)
全幅:1.54m
全長:3.37m
全高:1.98m
機体重量:148kg
U機
登録番号:JE-0033
(エアコマンドR447型)
全幅:1.77m
全長:3.25m
全高:2.18m
機体重量:137kg
S機
登録番号:JE-0213
(ケンブロックベンセン式B8M型)
全幅:1.68m
全長:3.45m
全高:1.91m
機体重量:128kg
K機
登録番号:JE-0210
(エアコマンド532型)
全幅:1.77m
全長:3.15m
全高:2.18m
機体重量:147kg